民が苦しみを訴える
肉を欲しがった民はエジプトを恋しがって泣き、モーセは、自分ひとりでは彼らを担いきれないと父にはっきり訴える。答えは二つ返ってくる。霊が七十人の長老に分け与えられ、うずらが罰となるほどおびただしく与えられる。肉は与えられたが、欲望が葬られた場所には疫病が起こった。
11 1民は、わたしたちの父に聞こえるところで自分たちの苦しみを訴えた。父はそれを聞かれ、怒りが燃え上がり、わたしたちの父の火が彼らの間で燃え上がって、宿営の端を焼き尽くした。 2民はモーセに助けを求めて叫び、モーセがわたしたちの父に祈ると、火は静まった。 3 そこでその場所はタブエラと名付けられた。わたしたちの父の火が彼らの間で燃え上がったからである。 a a v3 タブエラは「燃えること」を意味する。そこで起こった火にちなんで名付けられた。
4彼らの間にいた雑多な人々は激しく欲を起こし、イスラエルの人々もまた再び泣いて言った、「肉が食べられたらよいのに。 5エジプトでただで食べた魚、きゅうり、メロン、にら、玉ねぎ、にんにくを思い出す。 6だが今は食欲もうせてしまった。このマナのほかには何も見えない。」 7 マナはコエンドロの種のようで、その姿は淡い樹脂のようであった。 b b v7 ブドラクは淡い、真珠のような樹脂すなわちゴムであった。マナはそれと同じ半透明の姿をしていた。 8民は歩き回ってそれを集め、臼でひくか、鉢でつき砕き、鍋で煮て、菓子の形に整えた。その味は油で作った菓子のようであった。 9夜、露が宿営に降りると、マナもそれと共に降った。
10モーセは、民が氏族ごとに、それぞれ自分の天幕の入り口で泣いているのを聞いた。わたしたちの父の怒りは激しく燃え上がり、モーセにはそれが良くないことに思われた。 11モーセはわたしたちの父に言った、「なぜあなたは僕をひどく扱われるのですか。なぜわたしはあなたの前に恵みを得られず、この民すべての重荷をわたしに負わせられるのですか。 12わたしがこの民すべてをはらんだのですか。わたしが彼らを産んだのですか。それであなたはわたしに、『養い育てる者が乳飲み子を抱くように、彼らをあなたの腕に抱いて、あなたが彼らの先祖に与えると誓われた地へ行け』と言われるのですか。 13どこからわたしはこの民すべてに与える肉を得られるのですか。彼らはわたしに向かって泣き続け、『肉を食べさせてくれ』と言うのです。 14わたしひとりでこの民すべてを負うことはできません。わたしには重すぎます。 15もしあなたがこのようにわたしを扱われるのなら、どうか今すぐわたしを殺してください——もしわたしがあなたの目に恵みを得ているのなら——そしてわたし自身の惨めさを見させないでください。」
御父、七十人に霊を分け与えられる
16そこでわたしたちの父はモーセに言われた、「イスラエルの長老たちの中から、あなたが民の長老また役人として知っている者七十人をわたしのために集め、彼らを臨在の幕屋に連れて来て、あなたと共にそこに立たせなさい。 17わたしは降りて行き、そこであなたと語り、あなたの上にある霊の一部を取って、彼らの上に置く。彼らはあなたと共に民の重荷を負い、あなたひとりでそれを負うことのないようにする。
18民に告げなさい。明日のために身を清めよ。あなたがたは肉を食べる。あなたがたはわたしたちの父に聞こえるところで泣いて、『肉が食べられたらよいのに。エジプトにいたほうがよかった』と言った。それゆえわたしたちの父はあなたがたに肉を与えられ、あなたがたは食べる。 19あなたがたがそれを食べるのは、一日でも、二日でも、五日でも、十日でも、二十日でもない。 20まる一か月、それがあなたがたの鼻から出て、いとわしくなるまでである。あなたがたが自分たちのうちにおられるわたしたちの父を拒み、その前で泣いて、『なぜわたしたちはエジプトを出て来たのか』と言ったからである。」
21モーセは言った、「わたしと共にいる民は徒歩の男だけで六十万人です。それなのにあなたは、『わたしは彼らにまる一か月肉を与えて食べさせる』と言われるのですか。 22羊や牛の群れを屠っても、彼らを満たせるでしょうか。海の魚をすべて集めても、彼らを満たせるでしょうか。」
23わたしたちの父はモーセに言われた、「わたしの手は短すぎるだろうか。わたしの言葉があなたに実現するかどうか、今あなたは見るであろう。」
24モーセは出て行き、わたしたちの父の言葉を民に告げた。そして民の長老たちの中から七十人を集め、幕屋の周りに立たせた。 25そこでわたしたちの父は雲の中を降りて来て、モーセに語り、彼の上にある霊の一部を取って、七十人の長老たちの上に置かれた。霊が彼らの上にとどまると、彼らは預言した。しかし、二度とはしなかった。 26二人の者が宿営に残っていた。一人の名はエルダド、もう一人はメダドといった。霊は彼らの上にもとどまった。彼らは登録された者たちのうちにいたが、幕屋には出て行かなかった。それでも彼らは宿営の中で預言した。 27一人の若者が走って来てモーセに報告した、「エルダドとメダドが宿営の中で預言しています。」
28若いときからモーセに仕えていたヌンの子ヨシュアが言った、「わが主モーセよ、彼らをやめさせてください。」
29しかしモーセは答えた、「あなたはわたしのためにねたむのか。わたしたちの父の民が皆、預言者となり、わたしたちの父が彼らの上にその霊を置いてくださればよいのに。」
30それからモーセは、イスラエルの長老たちと共に宿営に帰った。
御父からのうずら、貪りへの疫病
31わたしたちの父のもとから風が出て、海の方からうずらを追いやり、宿営の周りに落とした。それは四方それぞれ約一日の道のりにわたり、地面の上に約三フィートの深さに積もった。 32 民はその日一日中、また夜通し、さらに翌日も一日中起きていて、うずらを集めた。最も少なく集めた者でも六十ブッシェルを集めた。そして彼らはそれをすべて自分たちのために宿営の周りに広げた。 c c v32 ホメルは大きな乾量の単位で、およそろばが運べる荷の量、約二百二十リットルであった。十ホメルは膨大な量であった。 33肉がまだ彼らの歯の間にあって、かみ砕かれないうちに、わたしたちの父の怒りが民に向かって燃え上がり、わたしたちの父は非常に激しい疫病で彼らを打たれた。 34 その場所はキブロト・ハタアワと名付けられた。そこで、欲を起こした民を葬ったからである。 d d v34 キブロト・ハタアワは「貪りの墓」を意味する。民が肉を貪ったのちにそこに葬られた者たちにちなんで名付けられた。
35キブロト・ハタアワから、民はハツェロトへ向かって旅立ち、ハツェロトにとどまった。