サウル、アマレクを討つが従わず
アマレクを滅ぼすよう私たちの父に遣わされたサウルは、王と最良の家畜を惜しみ、自分のために記念碑を建てる。問いただされると兵のせいにし、いけにえのためだと言う。サムエルは、聞き従うことはいけにえにまさると答え、王国が引き裂かれたことを告げ、自らアガグを殺す。
15 1サムエルはサウルに言った。「わたしたちの父が、あなたを御自分の民イスラエルの王として油を注ぐために、わたしを遣わされました。今、わたしたちの父の言葉に聞き従いなさい。
2天の軍勢の父はこう言われる。『わたしは、アマレクがイスラエルにしたこと、エジプトから上って来る道で彼らに立ちはだかったことを心に留めている。 3行って、アマレクを撃ち、彼らのものをことごとく滅ぼし尽くしなさい。憐れみをかけてはならない。男も女も、子供も乳飲み子も、牛も羊も、らくだもろばも殺しなさい。』」
4サウルは兵を召集し、テライムで彼らを数えた。歩兵二十万、ユダの人一万であった。 5サウルはアマレクの町に来て、谷に伏せて待った。 6サウルはケニ人に言った。「行け、立ち去れ、アマレク人の中から離れよ。さもなければ、わたしはあなたたちを彼らと共に一掃してしまう。あなたたちは、イスラエルのすべての民がエジプトから上って来たとき、彼らに親切を示したのだから。」そこでケニ人はアマレク人の中から離れた。
7それからサウルは、ハビラからエジプトの東にあるシュルまで、アマレク人を撃ち破った。 8彼はアマレク人の王アガグを生け捕りにしたが、民はすべて剣にかけて滅ぼし尽くした。 9サウルと兵はアガグと、最上の羊や牛、肥えたものや子羊、すべての良いものを惜しんで、これらを滅ぼし尽くすことを拒んだ。しかし、卑しく価値のないものはすべて滅ぼし尽くした。
10そのとき、わたしたちの父の言葉がサムエルに臨んだ。
11 「わたしはサウルを王にしたことを悔いる。彼はわたしに従うことをやめ、わたしが命じたことを行わなかった。」サムエルは怒り、夜通しわたしたちの父に叫び求めた。 a a v11 わたしたちの父がサウルを王にしたことを「悔いる」と言われるのは、過ちを認めておられるのではなく、サウルが離れ去ったことへの真の悲しみを表しておられるのである。二十九節が明らかにしているように、御父は人が心を変えるようには御心を変えられない。
12サムエルは朝早く起きてサウルに会おうとしたが、こう告げられた。「サウルはカルメルに行き、自分のために記念碑を建て、それから向きを変えてギルガルに下って行きました。」
13サムエルはサウルのところに来た。サウルは言った。「わたしたちの父があなたを祝福してくださいますように。わたしはわたしたちの父の命令を果たしました。」
14しかしサムエルは言った。「では、わたしの耳に聞こえるこの羊の鳴き声、わたしが聞くこの牛の鳴き声は何なのか。」
15サウルは言った。「これらはアマレク人のところから引いて来たものです。兵が、あなたの父にいけにえとしてささげるために、最上の羊や牛を惜しんだのです。しかし、残りのものは滅ぼし尽くしました。」
16サムエルはサウルに言った。「やめよ。わたしたちの父が昨夜わたしに言われたことを、あなたに告げよう。」サウルは言った。「お話しください。」
17サムエルは言った。「あなたは自分の目には小さな者であったが、イスラエルの諸部族の頭となったではないか。わたしたちの父はあなたに油を注ぎ、イスラエルの王とされた。 18そしてわたしたちの父はあなたを使命に遣わし、こう言われた。『行って、罪人であるアマレク人を滅ぼし尽くせ。彼らを絶やすまで戦え。』 19なぜあなたはわたしたちの父の声に従わなかったのか。あなたは戦利品に飛びかかり、わたしたちの父の目に悪とされることを行った。」
20サウルはサムエルに言った。「わたしはわたしたちの父の声に従いました。わたしたちの父が遣わされた使命に行き、アマレクの王アガグを連れ帰り、アマレク人を滅ぼし尽くしました。 21しかし兵が、滅ぼし尽くすべき戦利品の中から、最上の羊や牛を取ったのです。ギルガルであなたの父にいけにえとしてささげるためです。」
22サムエルは言った。「わたしたちの父は、わたしたちの父の声に聞き従うことよりも、焼き尽くすいけにえや犠牲を喜ばれるだろうか。従うことはいけにえにまさり、聞き従うことは雄羊の脂肪にまさる。 23逆らうことは占いの罪のようであり、 高ぶることは偶像礼拝の悪のようだ。 あなたがわたしたちの父の言葉を退けたので、御父はあなたを王位から退けられた。」
24サウルはサムエルに言った。「わたしは罪を犯しました。民を恐れ、その言葉に従ったために、わたしたちの父の命令とあなたの言葉を破りました。 25どうか今、わたしの罪を赦し、わたしと共に帰ってください。そうすれば、わたしはわたしたちの父を礼拝できます。」
26サムエルはサウルに言った。「わたしはあなたと共に帰らない。あなたはわたしたちの父の言葉を退けた。だから、わたしたちの父もあなたをイスラエルの王から退けられた。」 27サムエルが去ろうとして向きを変えたとき、サウルはサムエルの上着の裾をつかんだので、それは裂けた。 28サムエルは彼に言った。「わたしたちの父は今日、イスラエルの王国をあなたから引き裂き、あなたよりも優れた、あなたの隣人にそれをお与えになった。 29イスラエルの栄光であるわたしたちの父は、偽ることも、御心を変えることもされない。御父は、心を変えるような人間ではないからだ。」
30サウルは言った。「わたしは罪を犯しました。しかし、どうか今、わたしの民の長老たちの前で、またイスラエルの前で、わたしを重んじてください。わたしと共に帰ってください。そうすれば、わたしはあなたの父を礼拝できます。」
31そこでサムエルはサウルと共に帰り、サウルはわたしたちの父を礼拝した。 32それからサムエルは言った。「アマレク人の王アガグをわたしのところに連れて来い。」アガグは、「きっと死の危険は過ぎ去った」と思い、安心して彼のところに来た。
33サムエルは言った。「あなたの剣が女たちから子を奪ったように、あなたの母も女たちの中で子を奪われる。」そしてサムエルはギルガルで、わたしたちの父の前でアガグを切り刻んだ。
34それからサムエルはラマに行き、サウルはサウルのギブアにある自分の家に上って行った。 35サムエルは死ぬ日まで二度とサウルに会わなかったが、サムエルはサウルのことを嘆き悲しんだ。そして、わたしたちの父はサウルをイスラエルの王にしたことを悔いられた。