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マタイによる福音書 16

天からのしるしを求める

ペトロは彼を、キリスト、生ける父の子と言い表すが、その直後、このキリストが殺されねばならないと聞くことを拒んだためにサタンと呼ばれる。イエスは言う。従うとは、自分を捨てて十字架を負うことであって、それを免れることではない。

第16章。

ファリサイ派の人々とサドカイ派の人々が近づいて来て、イエスを試そうとして、天からのしるしを見せてほしいと願った。

イエスはお答えになった。「夕方になると、あなたがたは『空が赤いから、晴れる』と言う。

また朝には、『空が赤黒く曇っているから、今日は荒れ模様だ』と言う。あなたがたは空の模様を見分けることを知っているのに、時のしるしは見分けることができない。

よこしまで不忠実な時代はしるしを求める。しかし、ヨナのしるしのほかには、どんなしるしも与えられない。」そして、イエスは彼らを後に残して立ち去られた。

偽りの教えのパン種

弟子たちは向こう岸に渡ったが、パンを持って来るのを忘れていた。

イエスは彼らに言われた。「ファリサイ派とサドカイ派のパン種に気をつけ、警戒しなさい。」

弟子たちは、「これはわたしたちがパンを持って来なかったからだ」と、互いに論じ合った。

イエスはこれに気づいて言われた。「信仰の薄い者たちよ、なぜパンがないことを互いに論じ合っているのか。 まだ分からないのか。五千人に五つのパンを分け、幾籠拾い集めたかを覚えていないのか。

また、四千人に七つのパンを分け、幾籠拾い集めたかを覚えていないのか。

わたしがパンのことを言ったのではないと、なぜ分からないのか。ファリサイ派とサドカイ派のパン種に気をつけなさい。」

そこで弟子たちは、イエスが警戒せよと言われたのは、パンのパン種のことではなく、ファリサイ派とサドカイ派の教えのことであると悟った。

ペトロ、御父の御子を告白する

イエスはフィリポ・カイサリア地方に来られると、弟子たちにお尋ねになった。「人々は、人の子のことを誰だと言っているか。」

弟子たちは言った。「洗礼者ヨハネだと言う人もいれば、エリヤだと言う人もいます。また、エレミヤだとか、預言者の一人だと言う人もいます。」

イエスは彼らに言われた。「それでは、あなたがたはわたしを誰だと言うのか。」

シモン・ペトロが答えた。「あなたはキリスト、生けるわたしたちの父の御子です。」

イエスはお答えになった。「ヨナの子シモン、あなたは幸いだ。これをあなたに現したのは、血肉ではなく、天におられるわたしの父だからだ。

わたしも言っておく。あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる。陰府の門もこれに打ち勝つことはない。

わたしはあなたにわたしたちの父の国の鍵を授ける。あなたが地上でつなぐことは、天でもつながれ、あなたが地上で解くことは、天でも解かれる。」

それから、イエスは、自分がキリストであることを誰にも言わないようにと、弟子たちを固く戒められた。

御子は苦しみを受けて復活しなければならない

その時から、イエスは弟子たちに、御自分が必ずエルサレムに行き、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受けて殺され、三日目に復活することになっていると打ち明け始められた。

すると、ペトロはイエスを脇へお連れして、いさめ始めた。「主よ、とんでもないことです。そんなことがあなたの身に起こってはなりません。」

しかし、イエスは振り向いてペトロに言われた。「サタン、引き下がれ。あなたはわたしのつまずきだ。あなたはわたしたちの父の思いではなく、人の思いを思っているからだ。」

それから、イエスは弟子たちに言われた。「わたしについて来たい者は、自分を捨て、自分の十字架を負って、わたしに従いなさい。

自分の命を救いたいと思う者は、それを失う。しかし、わたしのために自分の命を失う者は、それを見いだす。

人が全世界を手に入れても、自分の魂を失ったら、何の得があろうか。あるいは、人は自分の魂の代わりに何を差し出すことができようか。

人の子は、天使たちと共に御自分の父の栄光のうちに来ようとしている。その時、人の子は一人一人に、その行いに応じて報いる。

はっきり言っておく。ここに立っている者の中には、人の子が御自分の国に来るのを見るまでは、決して死を味わわない者がいる。」

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