その打ち傷によってわたしたちは癒される
53 1わたしたちの告げ知らせを、だれが信じたであろうか。 わたしたちの父の御腕は、だれに現されたであろうか。 a a v1 わたしたちの父の「御腕」とは、救いをもたらすその力が働きに現れることを描いた表現である。 2彼は御前で、若枝のように、 乾いた地に生える根のように育った。 わたしたちが見とれるような姿も気品もなく、 わたしたちを引きつける美しさもなかった。 b b v2 イザヤの描く苦難の僕はイエスである。新約聖書はこの章全体を彼に当てはめている。ペトロの手紙一2章21-25節、使徒言行録8章32-35節、マタイによる福音書8章17節、ローマの信徒への手紙4章25節。 3彼は人々に軽蔑され、見捨てられ、 悲しみの人で、病を知っていた。 人々が顔を背けるような者のように、 彼は軽蔑され、わたしたちは彼を取るに足らぬ者とした。
4まことに、彼はわたしたちの病を負い、わたしたちの悲しみを担った。 それなのにわたしたちは、彼を打たれた者、 わたしたちの父に撃たれ、苦しめられた者と見なした。 5しかし、彼はわたしたちの背きのために刺し貫かれ、 わたしたちの罪のために打ち砕かれた。 わたしたちに平和をもたらす懲らしめが 彼の上にあり、その打ち傷によってわたしたちは癒された。 c c v5 彼はわたしたちの身代わりとして傷を負った。わたしたちの罪が受けるべき懲らしめを引き受け、わたしたちが全うされるためであった。ペトロははっきりとこう言っている。「その打ち傷によって、あなたがたは癒された」(ペトロの手紙一2章24節)、これはイエスを指している。 6わたしたちは皆、羊のように迷い、 それぞれ自分の道へと向かった。 しかし、わたしたちの父は、わたしたち一同の罪を彼に負わせられた。
7彼は虐げられ、苦しめられたが、 口を開かなかった。 屠り場に引かれる小羊のように、 毛を刈る者の前で黙している羊のように、 彼は口を開かなかった。 8虐げと裁きによって、彼は取り去られた。 彼の時代の者のうち、だれがこのことを心に留めたであろうか。彼が命ある者の地から断たれ、 わたしの民の背きのために撃たれたことを。 9彼の墓は悪人と共に、 その死においては富める者と共に定められた。 彼は不法を行わず、 その口に偽りはなかったのに。
10しかし、彼を打ち砕き、 苦しみに遭わせることは、わたしたちの父の御心であった。 彼が自らの命を償いの 供え物とするとき、彼は自分の子孫を見、長く生き、わたしたちの父の御心は彼によって成し遂げられる。 d d v10 御子を打ち砕くという御父の御心は、愛であった——御子を、子らをみもとに連れ帰る供え物として与えられたのである。ヨハネによる福音書3章16節。 11彼は自らの魂の苦しみの後、 光を見て、満ち足りる。 わたしの正しい僕——イエス——は、その知識によって多くの人を 義とし、彼らの罪を負う。 e e v11 ペトロの手紙一2章21-25節、使徒言行録8章32-35節。 12それゆえ、わたしは多くの人のうちに彼の分を与え、彼は強い者たちと分捕り物を分ける。 彼は自らの命を死に至るまで注ぎ出し、 背く者たちと共に数えられたからである。 しかし、彼は多くの人の罪を負い、 背く者たちのために執り成しをする。