名を呼ばれたキュロス
45 1わたしたちの父は、油注がれた者、キュロスにこう言われる。 わたしは彼の右手を固く握り、 諸国の民を彼の前に従わせ、 王たちの武具を剥ぎ取り、 彼の前に扉を開いて、 門が閉じられることのないようにする。 a a v1 ペルシアの王キュロスは、聖書が「油注がれた者」と呼ぶ唯一の異邦の支配者である。約束されたメシアではなく、イスラエルを捕囚から解き放つためのわたしたちの父の道具として選ばれたのである。 2わたしはあなたの前を 進み、山々を平らにする。 青銅の扉を打ち砕き、 鉄のかんぬきを断ち切る。 3わたしは闇の中の宝、 秘められた場所に蓄えられた財を、あなたに与える。 それは、あなたの名を呼ぶわたしこそ、イスラエルの父であることを、あなたが知るためである。 4わたしの僕 ヤコブ、わたしの選んだイスラエルのために、わたしはあなたの名を呼んだ。 あなたはわたしを知らないのに、 わたしはあなたに誉れの称号を与える。 5わたしは御父である、ほかにはいない。 わたしをおいてほかにはいない。あなたはわたしを知らないのに、 わたしはあなたに戦いの備えをさせる、 6それは、日の昇る所から日の沈む所まで、 人々がわたしのほかに だれもいないことを知るためである。わたしは御父である、ほかにはいない。 7わたしは光を造り、闇を創造し、 平安をもたらし、災いを創造する。 これらすべてを行う者、わたしは御父である。 b b v7 ここで「災い」と訳された語は、傍らに記された平安の反対、すなわち災害や苦難を意味し、道徳的な悪ではない。わたしたちの父は、痛みを伴う状況をも含め、あらゆる境遇を治めておられる。 8天よ、上より滴らせよ。 雲よ、義を注げ。 地よ、大きく開け。救いが実を結び、義が 共に芽生えるように。わたし、御父が、これを創造した。 9災いだ、自分を造った方と争う者は。 地の陶器のかけらの中の一つのかけらにすぎないのに。 粘土が、自分を形づくる者に「何を造っているのか」とか「あなたの 作品には取っ手がない」と言うだろうか。 c c v9 取っ手のない器は、欠陥があって役に立たないとされた。持ち上げることも、注ぐこともできなかったからである。 10災いだ、父に向かって「あなたは何を生むのか」 と言い、女に向かって「あなたは何を産み出すのか」と言う者は。 11イスラエルの聖なる方、わたしたちの父、 彼を形づくった方は、こう言われる。 あなたがたは、わたしの子らについてわたしに問いただし、 わたしの手の業についてわたしに命じるのか。 12わたしは地を造り、 その上に人を 創造した。天を広げたのはわたしの手であり、 その万象をわたしが命じた。 13わたしは義をもって彼を奮い立たせ、 彼のすべての道をまっすぐにする。 彼はわたしの都を再建し、 捕らわれたわたしの民を解き放つ。 代価も報酬も求めずに、 と万軍の父は言われる。
14わたしたちの父はこう言われる。エジプトの富、クシュの産物、 また背の高い人々、サバの人々が、 あなたのもとに 移って来て、あなたのものとなる。 彼らは鎖につながれてあなたの後に従い、 あなたにひれ伏して願う。 「まことに神はあなたと共におられ、ほかにはいません。 神をおいてほかにはいません。」
15まことにあなたは、御自身を隠しておられる父、イスラエルの父、救い主です。 16彼らは皆、恥を受け、辱められる。偶像を造る者たちは、共に混乱のうちに去って行く。 17しかしイスラエルは、わたしたちの父によって、とこしえの救いをもって救われる。 あなたがたは、とこしえに恥を受けず、辱められることもない。
18まことに、天を創造された御父は、こう言われる——この方こそ御父である——地を形づくり、これを造り、これを堅く据えられた方。 この方は、これを空しく創造されたのではなく、 人が住むように形づくられた。 わたしは御父である、ほかにはいない。 19わたしは隠れた所、闇の地で語ったのではない。 わたしは ヤコブの子孫に「空しくわたしを求めよ」 と言ったのではない。わたし、あなたの父は、正しいことを語り、真実を告げる。 20集まって来い、近寄れ、 諸国の民の生き残りよ。 彼らは知ることがない——木の偶像を担ぎ回り、救うことのできない神に祈り続ける者たちは。 21告げよ、あなたがたの言い分を述べよ。 彼らに共に相談させよ。 だれが昔からこれを予告し、 いにしえからこれを告げたのか。 それはわたし、御父ではないか。わたしをおいてほかにはいない——義なる父、救い主。 わたしのほかにだれもいない。 22わたしに向き直って救われよ、 地の果てのすべての者よ。 わたしは御父である、ほかにはいない。 23わたしは自らにかけて誓った。 わたしの口から義の言葉が出て、 それは戻ることがない。わたしの前にすべての膝はかがみ、すべての舌は忠誠を誓う。 d d v23 パウロはこの節を、フィリピの信徒への手紙二章10—11節でイエスに当てはめている——イエスの名によってすべての膝がかがみ、すべての舌が、イエス・キリストは主であると公に告白し、わたしたちの父の栄光をたたえる。わたしたちの父が御自身の名にかけて誓われたことを、その御子に分け与えられたのである。 24人々はわたしについて言う。 「義と力は、ただ神のうちにのみある。」 彼に対して怒り立った者は皆、 彼のもとに来て、恥を受ける。 25わたしたちの父にあって、イスラエルの子らは皆、 義とされ、彼にあって誇りとする。